一般社団法人設立には

一般社団法人とは

新しい一般社団法人は、誰でも簡単に設立できるということは先述したとおりですが、法人制度のことはあまり知られていません。まず、財団法人との違いですが、人の集まりが「一般社団法人」であり、財産の集まりが「一般財団法人」ということになります。                                            法人とは、法律により権利を与えられ、社会活動の主体となることが承認されるもので、その活動は法人に帰属する様々な機関(総会・代議員会・理事会・委員会等)によって運営されますが、大きく分けて、特定の者の利益を追求する「営利法人」と、利益を追求しない「非営利法人」に分類されます。非営利法人は、さらに不特定多数の者の利益を追求する「公益」かそうではない「非公益」かに分類されます。                                                          そもそも従来の社団法人とは、「非営利法人」の中の「公益」を追求する組織であり、「定款」に基づき運営され、会員を社員と規定し、不特定多数の公益を目的とし、組織、行為意思をもち、社会における一個に構成分子として認識され得る人の集合体(団体)でした。                                       しかし、新制度で誕生した「一般社団法人」は、必ずしも「公益」目的である必要はありません。活動の目的が自分たちの利益を追求する「私益」であっても、メンバーの利益を追求する「共益」であってもよいのです。ですから、公益法人という表現からは遠く離れてしまいました。

一般社団法人の組織

一般社団法人の組織は、すべて同じとは限りませんが、主に「社員」で構成する「社員総会」が最高意思決定機関となり、「理事」で構成される「理事会」が業務執行機関となります(法人法90条)。なお、社団法人には通常「評議員」を置きませんので、「評議員会」もありません。                              社員は、総会に出席して平等に表決権を行使し、団体の重要事項を決定し(法人法35条)、理事は、法人の代表機関であって、対内的には法人の事務を執行し、対外的には法人を代表します。そして、理事会では、その業務執行や総会に付議すべき事項について議決することになります。                          また、理事は必ず置かなければならない機関ですが、監事は任意機関です。監事の仕事は、業務監査と会計監査ですので、理事会を監視する立場となります。

 

 一般社団法人の社員・会員

(1)社員の権限

 一般社団法人の社員とは、社員総会において、議案を提出したり、議決に参加したりすることができる者のことです(法人法35・49条)が、法人でも、団体でも社員になることは可能です。通常は、「正社員」などと呼び、賛助することを目的として入会している「賛助会員」などと区別することになります。なお、賛助することを目的としている賛助会員や過去の活動の功労者である「名誉会員」「特別会員」などは、社員にせず、議決権のない会員という位置づけにすることが多いようです。どの会員種別を社員にするかは、法人の自由ですが、必ず定款に記載してください。なお、設立時に必要な社員数は、共同して定款を作成する観点から、最低2人必要ですが、2人であっても社団性(一定の目的のために結合した人の集合)があると考える一方で、2人で社団法人というのはあまりにも少なすぎるのではないかという声があるのも事実です。実際、夫婦2人でも一般社団法人は作れてしまうのです。                                                                                    一般社団法人の社員は、定款でどんな制限があろうとも、やむを得ない事由がある場合は、いつでも退社(退会)することができます。

(2社員の除名)

 また、社員の除名は、正当な事由があるときに限り、社員総会の決議によって行うことができることになっています。その場合でも、法人は、その社員に対し、社員総会の日から1週間前までにその旨を通知し、さらに社員総会において弁明する機会を与えなければなりません。つまり、通知も弁明の機会もない場合は、一切除名させることはできないので、注意が必要です(法人法30条)。                                                               よく、総会の案内や会報を送っても戻ってきてしまうときがありますが、この場合すぐに退会させることはできません。会費制の団体ならば、定款で定めた会費滞納制限期間を経てから退会となります。会費が0円の場合は、法人からの通知や催告が5年以上継続して到達しない場合に限り、その社員に対して通知や催告をしないで、退会の手続をすることができます。音信不通でも5年待つ必要があります(法人法33・34条)。

(3)社員名簿

  一般社団法人は、社員名簿を作成し、その主たる事務所に備え置かなければなりません。そして、社員は例外を除き、一般社団法人の業務時間内は、いつでも理由を告げて、社員名簿の閲覧や謄写等の請求をすることができることになっています。ただし、個人情報保護の観点から、社員の個人情報をすべて明らかにする必要はありません。プライバシーに関する事項は、閲覧対象外です(法人法32条)。

(4)社員総会

 社員総会は、一般社団法人の組織、運営、管理、その他一般社団法人に関する一切の事項について決議をすることができます。つまり、この法人格は、総会主導型運営ということになります(法人法35条)。                                                                         理事会を設置している一般社団法人の場合、社員総会は法律や定款で定めた事項に限り決議を許されますが、あくまでも理事会は総会に提出する議題の付議機関であり、業務の執行機関という位置づけなのです(法人法35条2項・90条)。ですから、理事や理事会など社員総会以外の機関が、意思決定をすることができるというような内容の定款は、効力をもちません。また、社員総会で社員に剰余金を分配するような決議も無効となります(法人法35条)。

(5)社員総会の招集

  社員総会は、毎事業年度の終了後必ず行わなければなりません(法人法36条)。従来の社団法人や財団法人は、課税対象の事業を行う場合のみ税務申告がありましたが、新法の一般社団法人・一般財団法人は、全所得課税グループでも収益事業をしている収益事業課税グループでも、税務申告をしなければならないので、税務申告の期限である事業年度終了後2カ月以内の間に、決算総会を招集することになります。                                         それが定時社員総会となり、決算報告のほか事業報告を行い、予算案、事業計画案などを決議するのです。ただし社員総会が年に1回の場合、事業年度がスタートしてから事業計画や予算を承認するということになるか、理事会で承認をして、次の社員総会には報告だけをすることになります。年2回開催する場合は、決算前の総会が予算総会(事業計画も承認)となり、決算後の社員総会が決算総会(事業報告も承認)となります。                                      社員総会は、通常代表理事が招集することになり(法人法36条3項)、社員総会の議事については、必ず議事録を作成し、社員総会終了後10年間事務所に保管しなければなりません(法人法57条)。

 幣事務所では、一般社団法人の設立に向けた各種相談や申請書類の
 作成における市町窓口との折衝などを設立全般を支援しています。


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